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zoom RSS 鑑賞後雑感〜エヴァンゲリオンの走行

<<   作成日時 : 2013/02/27 00:02   >>

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 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」では、衛星軌道から落下してくる第8の使徒を受け止めるため、3機のエヴァが全力疾走します。初号機は終盤では音速も突破していたようで、衝撃波を伴いながら使徒の落下地点に急行します。

 この記事を書いている時点で公開されている動画

 同作の見どころの一つですが、実際にあのような走り方はできるんでしょうか?

 エヴァンゲリオンは、絵作りを優先するために身長が厳密に定義されていませんが、エントリープラグとの対比からすると100メートルくらいでしょうか40mくらいで、場面によってはもっと大きく描かれているようです(追記・後述)。ウィキペディア日本語版によれば、新劇場版では80mとされているようです。だいたい成人の50倍くらいのスケールです。

 身長が50倍だと、身長を基準とした重力加速度は、人間の場合の50分の1になります。番組名を忘れてしまいましたが、火星表面で使う与圧服を開発するために、被験者に適当なおもりを(もちろん呼吸装置も)つけてプールに入ってもらい、ちょうど火星表面と同様の重力感(地球上の約3分の1)になるようにして、歩く時の関節の可動範囲を調べる実験映像を見たことがあります。このときの解説では、低重力では関節の動きを小さくした方が効率的になることがわかったと言っていたと思います。重力が地球の6分の1の月面では、アポロ計画の宇宙飛行士たちは、走る代わりに両足とびで移動していました。50分の1Gといえば、これらよりもさらに一桁小さな重力ですから、地球上の人間と同じように歩いたり走ったりするのは難しいでしょう。

 巨大ロボットの歩き方については、99munimuniさんの物理エンジンを使った動画で再現されています。

 

 動画に出てくる3種類の巨大ロボットのうち、イデオン(身長105m)がいちばんエヴァンゲリオンに近いでしょう。動画では、人間と同じタイミングの歩行動作ではザク(人間の約10倍)がうまく歩けないことを示した後、種々の身長のロボットが倒れる様子から、動作時間を身長の倍率の平方根に比例してゆっくりにしてやればうまく歩けると推理し、実際に歩かせています。ウルトラマンなどの特撮では、巨大感を出すためにスローモーションで撮影していますが、それに近い感じの動きです。

 ここで注意したいのは、あくまで巨大さ(相対的な重力の小ささ)にあわせて歩行をわざとゆっくりにしているのであって、巨大になることですべての動作が勝手にスローモーションになっているのではないことです。この点が特撮とは異なります。歩行以外の動作の影響については、やはり99munimuniさんの動画で実験を見ることができます。

 

 動画では、人間と巨大ロボットに、両手を一気に真上に上げる動作をさせています。歩行の場合とちがい、すべて(身長と比べて)同じ速さで腕を動かしています。エヴァンゲリオンに近いイデオンでは、手の上がる速さが時速311キロとなり、腕を上げた勢いで体が浮き上がります。

 走ったらどうなるかについては直接検証した動画はないようですが、歩き方動画のはじめの部分でザクの体が浮き上がってしまっていますから、エヴァンゲリオン並みの身長で、「破」並みのピッチで手足を動かしてもうまく接地できない、したがって地面を力強く蹴って前進することはできないことが想像できます。レーシングカーや高速鉄道では、地面から浮き上がらないよう空気の流れを利用して車体を押し付けていますが、巨大ロボットを走らせる場合も、何らかの方法で体全体を地面に強く押し付けてやる必要がありそうです。

(そのへんも、A・T・フィールドに期待される役割のひとつということで・・・)

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 物語については、感想を書き始めればきりがないですが、今度こそハッピーエンドを見てみたい、というに尽きます。「Q」ネタバレ情報を見る限りでは、それもなかなか一筋縄では行かないようですが。

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■追記1
 最初に書いた100mくらいというのは、屋外でのイメージが強かったようです。 漫画版に身長を推定できそうな描写がいくつかあったので、ためしに計測してみました。

 図1 エントリープラグと手の大きさからの推定
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 図2 道路幅と肩幅からの推定 ※3号機と初号機が同程度として
画像


 図3 送電線鉄塔との比較からの推定 ※3号機と初号機が同程度として
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■追記2

 以下、エヴァンゲリオンは、活動時には等身大の人間と同比率の下向き加速度が(必要に応じて)作用するとして続けます。空気抵抗などはとりあえず無視します。

 身長が成人の50倍とすると、走る速さも50倍になります。100m走の世界記録を10秒としたとき、身長50倍であれば同じ時間で100m×50=5000m走ることができます。10秒で5000mですから、秒速500mで、音速を毎秒340mとすると、マッハ1.47になります。作中くらいの、オリンピック級の走りができれば、確かに音速を超えることができそうです。

 逆に、ちょうど音速で走るには、等身大になおすと秒速340m÷50=秒速6.8m、100mあたり14.7秒となります。少し余裕をもってマッハ1.1なら等身大では秒速7.5m、100mあたり13.3秒です。ウィキペディア日本語版によると、シンジと同年代、中学2年生男子の400m走(さすがに100mは短いので)の歴代1位は49秒18、100mあたり12.3秒です。エヴァンゲリオンはパイロットの運動能力に拘束されるわけではありませんが、対比としては、そう無理はない感じです。

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